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アカデミー撮影賞、照明が物語を語る/映画『1917 命をかけた伝令』ロジャー・ディーキンス特別映像

サム・メンデス監督作『1917 命をかけた伝令』は、アカデミー賞撮影賞、録音賞、視覚効果賞を受賞。この程、本作の撮影風景を収めた特別映像が到着した。本特別映像は、本作の中でも、特に見事な光と闇のコントラストを映し出している撮影シーンを収めたもの。

本作は、サム・メンデス監督が、若き兵士たちが困難なミッションに立ち向かう姿を臨場感たっぷりに、さらに観る人たちを物語への究極の没入感へ導き、登場人物たちの行動や心情を体感してもらうために”ワンカット映像”という画期的な撮影方法を全編に採用した。全編を途切れることなくひとつながりの映像で見せる【ワンシーンワンカット】は、登場人物の感情や臨場感を表現する<長回し>として多くの監督がその手法を取り入れてきた。

監督によると「完璧に途切れなく物語を描くために、全てにおいて秒単位まで計算されるなど緻密な調整をした。特にリハーサルについては、今までの過去のどの作品よりも時間を費やした。自身のキャリアにおいて、最もエキサイティングな仕事だった」と語っている。

また、今回到着した特別映像では、照明が使えないため、あたりを照らすのは照明弾の明かりのみ。シーン全体を撮るには何秒の照明弾が必要かを計算し、事前に模型を使って影の動きを確認、すべての人間が計算通りに動くことはもちろん、影の動きまでをも把握した上で初めて描き出すことの出来る究極の映像だ。

敵地を走り抜ける若き伝令兵の目に見えない脅威、曲がり角の先に潜む恐怖を見事に照明弾のみで表現してみせたディーキンスに対し、「照明で物語を雄弁に語れるのが撮影監督のロジャー・ディーキンスだ」と惜しみない賞賛の言葉を贈るメンデス監督。「照明弾の作る影の動きは不気味な印象を残す」と語る彼の言葉通り、美しさを感じさせながら、どこか不安を掻き立てるような神秘的な映像が完成した。

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